どんなしつけをしていくべきか?
犬の性格にあわせたしつけをしていこう
犬にも性格があります。
ただし、この犬はラブラドールだからこういう性格とか、チワワだからこうだというように犬の種類によって性格が決まるのではなく、それぞれの個体によって変わります。
例えばラブラドールでも、この子は元気があって、よくとびまわる性格とか、この子はすごくおとなしい。などです。
人間にも、元気な人や面白い人、又は暗い人、いろいろな人がいます。
しつけは、その性格にあわせた方法をとることが大切です。
のんびり屋タイプでマイペースなコと、何でも興味をもって元気で活発なコでは、しつけ方法はもちろん違ってきます。
人間でも、のんびり屋さんに対してせかしたり、すぐできないからといってイライラしたりでは、うまくいきません。
そういうタイプの人に対しては根気よく少しずつ教えていくという方法が効果的です。
また、何にでも興味をもつ元気な人にはどんどん教えていけます。
それは、犬も同じです。
個々の性格にあわせたしつけ法を実践していった方が上達が早いのです。
犬にも飼い主にも負担なくスムーズにやっていけます。
ただし、あまり細かい部分までこだわっても大変ですので、おおざっぱで十分です。
のんびり、マスペースなコには、時間をかけて少しずつあせらずに。
逆に、元気いっぱいなコにはどんどんトレーニングを進めていく。
かしこくて、物覚えがいいコにも、どんどんと教えていって、これ位のレベルで大丈夫です。
「性格」の形成は、”生まれつきのもの”とも言えますが、実は、育ってきた「環境」によって形成されていく部分がとても大きいのです。
例えば人間も、家の中がゴミだらけで、汚れた所で育ってきた人と、すごくきれいで整頓された家で育てられてきた人とでは大人になってから、性格やものの見方が全く違ってきます。
もっと極端に言えば、どこかの内乱が続く紛争地域のように、当たり前のように銃や麻薬等が、でまわっているようなところで育ってきた人と、事件も何にもないような平和な田舎で育ってきた人とでは性格やものの見方、考え方が違います。
それは、犬も同じです。
犬をしつけ、育てていくのはその環境も非常に重要になってきます。
犬の場合は、そそうや失敗をしにくい環境作り、そして何より、飼い主のあなたからの、愛情あふれる環境作りが大切になってきます。
犬のもともとの性質を理解しよう
世の中にある全ての物事には「本質」というものがあります。
どんなものにも、その物のおおもとの性質があり、そこからいろいろな要素が派生しています。
そのおおもとの性質から外れてしまうと、物事はうまくいきません。
しつけも同じです。
元々の犬の性質、特徴を無視したやり方をしていてもうまくはいかないのです。
特に、私たち人間は普段から、ものごとを自分自身の視点や、感性、気分でとらえてしまいます。
犬を、しつけしていく時も、ついつい自分だったらこうされたらうれしいな。だからこのコもこうされたらうれしいだろうなぁとか、しつけとはこうあるべきだなど、ついつい自分視点で考えてしまいます。
でも犬は私たちと同じ生き物であっても、種別はまったく違った生き物です。
食べるものだって違うし体の構造も違います。もちろんしゃべる言葉も違います。
犬という動物の元々の性質、特徴を知らずに、こちら側の価値観で接しても実は犬にとってはマイナスである事が多いのです。
わたしは、しつけ法について人に教える時には、まず犬の元々の性質を学んでほしいと伝えています。
本質を理解していれば、例えしつけにつまずいても解決策やアイディアがでてきます。
そういう解決策やアイディアは成果の出やすいものです。
でも犬の元々の性質・特徴を理解していない場合、しつけにつまづいた時に、何かアイディアを出しても概ねずれていて実は犬にとっては、よくない方法だったりします。
またそのアイディア自体が出てこない事さえあります。
次の記事では、犬の本質を学ぶ第一歩として、犬の起源について勉強していきたいと思います。